民事執行法64条の2に基づく,
「内覧」=競売物件の室内の見学と異なる制度に,
現況調査(民事執行法57条)という制度があります。
現況調査も,裁判所の執行官が行います。
現況調査は,内覧と異なり,
①競売物件に対して,必ず実施されます。
②現況調査を実施する執行官には,
強制力の行使が認められており,
占有者(住んでいる人)の承諾がなくても,立ち入ることができます。
閉鎖されたドアも,カギ屋さんに依頼して開錠することができます。
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(現況調査)
第五十七条
執行裁判所は、執行官に対し、不動産の形状、占有関係その他の現況について調査を命じなければならない。
2 執行官は、前項の調査をするに際し、不動産に立ち入り、又は債務者若しくはその不動産を占有する第三者に対し、質問をし、若しくは文書の提示を求めることができる。
3 執行官は、前項の規定により不動産に立ち入る場合において、必要があるときは、閉鎖した戸を開くため必要な処分をすることができる。
4 執行官は、第一項の調査のため必要がある場合には、市町村(特別区の存する区域にあつては、都)に対し、不動産(不動産が土地である場合にはその上にある建物を、不動産が建物である場合にはその敷地を含む。)に対して課される固定資産税に関して保有する図面その他の資料の写しの交付を請求することができる。
5 執行官は、前項に規定する場合には、電気、ガス又は水道水の供給その他これらに類する継続的給付を行う公益事業を営む法人に対し、必要な事項の報告を求めることができる。
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